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スマホ無し旅行のすゝめ

スマートフォンの制限をかけても自分で突破してしまうから、物理的に持っていかない旅をしました。温泉地である越後湯沢の宿で1泊2日、本を読んでぼんやりしてきた感想です。

仕事では一日中PCとにらめっこしています。コードを書いて、レビューして、今度はAIに「これ確認してくれ」と言われ、また確認する。そうして仕事が終わったら終わったで、なんとなくXを開いています。Short動画は毒だとわかってインストールはしていませんが、Xはどうしても見てしまいます。

いくつか試したこともあります。通知は全部オフにしましたし、アプリケーションも消しましたが、ブラウザから見ていました。
スマートフォンの電源を消したこともあります。1日30分の使用制限をかけてみたこともあります。ですが30分経過したあと「制限を無視して続ける」ボタンを押して、見続けていました。
スマートフォンの使用制限をかけても、結局自分で解除してしまうのです。

その都度「うーん…」と思っていましたが、見てしまうようにできているのは、スマートフォンの構造の問題だという結論に至りました。
意思の問題でどうこうにかしようとするより、構造を変えるほうが早いです。

なのでスマートフォンを家に置いて、新潟県の越後湯沢へ1泊2日で行ってきました。宿は雪国の宿 高半という、文豪川端康成が「雪国」1を執筆した場所として知られるところです。

なぜカフェでは無理だったのか

「近くのカフェでスマートフォンを置いて読書すれば同じでは」と、書いていて自分でも思います。

でもそれは無理です。やめたい習慣があるなら難しくする、という原則があります。カフェは難しくありません。たとえば自宅近くのカフェにいれば帰ることはいつでもできるし、帰るハードルが低い環境では、スマートフォンを見るハードルも下がりません。東京から遠くまで行って、帰ることにコストがかかる環境に身を置くことが、私にとって現実的な解決策でした。

今回の宿はAIにプロンプトを投げて選びました。スマートフォンがないぶん、計画だけは念入りにしておかないと困ると思ったからです。

おまけとして今回の宿を検索したときのプロンプトを乗せておきます。ChatGPT や Gemini などWeb検索ができるAIに投げてみてください。

プロンプト
## 背景
スマートフォンの過剰使用によるドーパミン依存からの離脱を目的とする。「スマホ断ち」「温泉」「読書」を組み合わせ、外部刺激を遮断しつつ内省と知的刺激を得る1泊2日の旅行を計画する。
 
## 最大の目的
脳のリフレッシュおよび認知リセット
 
## 前提条件
- スマートフォンは持参しない
- 本は自分で数冊カバンに入れて持参する
- 情報検索・ナビゲーションは一切行えない前提
 
## 旅行条件
- 期間:1泊2日
- 出発地点:東京駅
- スマートフォンなしで移動可能であること(公共交通機関+徒歩または送迎で完結)
- 観光は不要(宿泊施設内で完結)
 
## アクセス条件
- 東京駅から新幹線で40分以上かかる場所(那須塩原以遠)
- 片道最大3時間以内
- 乗換回数は2〜3回以内
- 駅からの導線が明確(迷いにくい・送迎あると尚良)
 
## 宿に求める条件
 
### 一人宿泊(最重要・必須)
- **1人での宿泊が明確に可能なプランが存在すること**
- 「2名〜」など複数人前提のプランのみの施設は除外すること
- 一人旅プラン・素泊まりプラン・1名利用可能なプランが設定されていることを確認すること
 
### 読書環境
- 本は持参するため、宿に大量の蔵書は不要
- 静かな共有スペース(ラウンジ・ライブラリー・ロビーなど)があること
- 他の宿泊客がいても気にならない、ゆったり本を読める雰囲気
- 大人向けの落ち着いた雰囲気(子供連れ客が少ない・騒がしくない)
- 長時間滞在できる静音環境
 
### 温泉
- 大浴場が必須
- 露天風呂・部屋付き風呂は不要
- 身体的リラックスによる思考リセットが目的
 
### 客室
- 1人部屋(シングル・1人利用可能な部屋)であること
- 広さは問わないが、最低限くつろげる環境
 
### スマホ断ち適性
- 館内で行動が完結すること
- 過度なエンタメ施設・騒がしい共有空間は不可
 
## 価格条件
- 近場(交通費が安い)の場合:宿泊費は3万円以内/1人
- 遠方(新幹線2時間前後・往復交通費が1万円以上かかる場合):交通費込みの総額4万円以内を目安とする
- 高級志向ではなく機能価値重視
 
## 禁止・除外条件
- 1人宿泊不可・2名以上のみ受付の施設
- 子供連れ・ファミリー向けの賑やかな施設
- 観光前提の立地・構成
- 騒音・混雑が常態化している施設
- 外出を誘発する立地(飲食・温泉が分離)
- 乗換が複雑・迷いやすい立地
 
## 評価基準(スコアリング)
総合100点
 
- 静寂性・読書環境:40点(共有スペースの静かさ、大人向け雰囲気)
- 温泉:20点(大浴場の快適性・混雑度)
- アクセス:20点(乗換回数・送迎の有無・迷いにくさ)
- 価格適合性:20点(交通費込み総額での満足度)
 
## 出力要件
- 条件を満たす宿泊先を10個提案すること
- 各宿泊先に以下を記載すること
  - 概要
  - 推しポイント
  - なぜこの目的に合っているか
  - 東京駅からのアクセス手順(乗換含む)
  - 日本語Webサイトリンク
  - 料金(金曜→土曜 と 土曜→日曜 で明確に分けて記載)
- **1人宿泊プランの存在を必ず確認してから掲載すること**
- 鉄板の選択肢漏れがないよう、出力前に批判的にチェックし再リサーチすること
- 実際に旅行した人の口コミも参考にすること
- 出力はどんなに長くなってもOK

向こうから何も投げてこない場所

宿には古い蔵書があって、コーヒーとお茶は飲み放題。少しヌメッとした温泉にテレビのないサウナ、そして露天風呂がそろっています。バラバラなジャンルの本を5冊持参して、全部読みきりました。本に飽きたら蔵書を漁って宇宙の図鑑やミッケを読んでいて、子どものころ以来のミッケはなかなかよかったです。

旅の途中で、これらに共通することに気付きました。全部、向こうから何かを投げてきません。

Xを開けば次々とツイートが流れてきます。YouTubeはサムネイルが「オレを見てくれ!」と言ってきます。どちらも開いた瞬間から情報が飛んでくるしくみです。でも本は自分で開かないと何も起きないし、温泉は入らないとただのお湯です。テレビのないサウナにいたっては、当たり前ですが何も言ってきません。

スマートフォンを持って旅行に行っても、結局SNSを開いてしまうのが前からなんか変だなと思っていました。行く先々でコンテンツが飛んでくる環境から離れられていないわけですが、今回はそれが物理的にできない状況です。

スマートフォンもイヤホンも持っていかなかったので、普段の動画の流し聞きもありません。今回それなしで過ごして「あれは本当に意味があったのか?」と初めて考えました。何かを聞きながら別のことをするのは、どちらも中途半端で、ただ疲れていただけかもしれません。旅の終わりごろ、脳が疲れていないことに気付きました。

まとめ

観光をする気はなかったので、新幹線で東京に戻り、電車で帰りました。旅中に感じたあの脳が疲れていない感覚はたしかにあります。

意志でどうにかしようとするより、構造を変えるほうが早いです。スマートフォンを家に置いて、帰るのが面倒な場所まで行ってみてください。今回は越後湯沢でしたが、新幹線で40分以上かかる場所であれば、どこでも良いと思います。

参考

www.takahan.co.jp のアイコン
takahan.co.jp

【公式サイト】新潟県 越後湯沢湯元 卵の湯 雪国の宿 高半

新潟県 越後湯沢湯元 卵の湯 雪国の宿 高半 100%天然の源泉を掛け流した温泉と、地産のこだわりの食材から作られる美味しい料理。絶景を眺めながら、癒しのひとときをどうぞ。

Footnotes

  1. 「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。夜の底が白くなった。信号所に汽車が止まった」で有名な小説

理解度チェック

問題1: 筆者がスマートフォンの使用制限を自分で解除してしまう問題について、記事ではどう捉えていますか?

  • 意志が弱いという個人の問題

    不正解もう一度考えてみましょう!

    記事では意志の問題ではないと明示されています

  • 意志の問題ではなく、構造の問題

    正解正解です!

    「制限を自分でかけて、自分で解除するのです。これは意志の問題ではなく、構造の問題です」という記事の核心的な主張です

  • アプリの設計が悪いという技術の問題

    不正解もう一度考えてみましょう!

  • 仕事のストレスが原因という環境の問題

    不正解もう一度考えてみましょう!

問題2: 旅先の宿での読書・温泉・サウナに共通していた特徴として、記事で語られているのはどれですか?

  • 集中力が上がるアクティビティである

    不正解もう一度考えてみましょう!

  • 無料または低コストで楽しめる

    不正解もう一度考えてみましょう!

  • 向こうから何も投げてこない(自分から関わらないと何も起きない)

    正解正解です!

    「全部、向こうから何かを投げてきません」が記事の重要な気づきです。SNSやYouTubeは開いた瞬間から情報が飛んでくるのと対照的です

  • デジタルデバイスを必要としない

    不正解もう一度考えてみましょう!

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